1週間以上も間があいた保育園へ子どもたち一人一人がどんな気持ちで登園してくるのかを保育者たちは丁寧に考えています。そんなわけで初日は人数が少なかったのですが子どもたちが安心できるようにクラスごとに保育を行いました。子どもたちの中にはやはり寂しがる子もいましたが、慣れたクラスで自分の遊びを始めることで、すぐに安心しだんだん笑顔が見られるようになりました。そんな気持ちが落ち着いたところで担任が「今日は何して遊ぼうか」という声をかけると、子どもたちは人数が少ないことに気づいて「他のクラスの子どもたちと一緒に遊びたい」という提案をしました。翌日も少ないクラスは他クラスと一緒に遊ぶことを希望しましたので交流保育を行いました。

園では日頃から子どもの表現を中心に保育を進めています。ですから人数が少ない時にも保育者主導ですぐに混合クラス保育をするのではなく、子どもの声を聴いてから活動場所や遊びを確認して保育をしています。保育はじめには保育者たちが連携して子どもたちと納得できる保育っをしていたので私はとても嬉しくなりました。

最近は「こどもまんなか」「主体性が大事」などという声をよく聞くようになりましたが、園ではこれからも子どもとおしゃべりをしながら、表現する喜びを感じられる保育を進めてまいります。特に言葉での説明が難しい子どもたちには大人のこうした配慮があることで、自分で考え、自分で決める機会が多くなります。子どもの言うことを聞くとわがままになると感じる方がいますが、それは全く逆です。自分の思いを聞いてもらえる体験が、人の気持ちのわかる人間になっていきます。