水遊びに満足すると子どもたちの方から部屋に入ると知らせたり、服を脱ごうとしたりする姿があるので、子どもたちのペースを大事にしながらそれぞれの活動を一緒に楽しむようにしています。(保育日誌より)
園では0歳児から自分の気持ちを大切にしてほしいと考えて保育をしています。そのため自分で考えて決める喜びを沢山経験して行くことがポイントになると考えています。それは特別のことではなく、毎日の生活の中で、自分の気持ちを大切にしてもらえたという嬉しい体験の積み重ねを考えていけばいいのです。しかし、このように子どもの言いなりになるとわがままになると思う人がたくさんいますが違います。日々の生活の中では親の都合に合わせて生きているので自分の思い通りになる生活はありそうでないのです。まだ言葉で自分の思いを説明できない子ども達ですが、生活の流れは真っ先に理解するので、毎日同じような先の見える安定した生活を繰り返すことで、次にやるべきことはよくわかっています。しかし、子どもは今の面白いことに心を奪われるので、急な大人の要求に従うには納得する時間が必要です。こんな時に保育者たちは子どものペースを大切にしているのです。これは家庭でもできるはずですが、そのためには生活に対するゆとりがないと、子どもの切り替えを持つようなゆとりが生まれにくいのだと思います。乳児園に行事が少ないのもそうした子どもへの配慮からです。時間に追われない生活は難しいかもしれませんが、子どもの思いに付き合って話すゆとりを持つと、子どもはやがて素直にこちらの願いにも応えてくれるようになります。