5歳児が育てていたキュウリの葉に産みつけられた卵から一斉孵化したカメムシの赤ちゃんの写真です。苦手な人には申し訳ありません。でも、子どもたちの中には大好きな子もいて、これはとっても嬉しい発見なのです。女児の中にも「かわいい」という子もいました。私が葉に触ろうとすると、大好きな子は「落ちないように優しく触ってね」と言ったので、本当に大切に見守ってきたことがわかりました。

子どもの時に虫が人間にとって大切な仲間であることを知ってもらうことは、ものすごく大切な教育だと思います。人間にとって害のある虫も、地球にとっては欠かせない仲間なのですが、自然環境までコントロールしようとする私たちは、自分にとって都合の悪いものは処分しようとします。しかし、子ども達は大人が教えない限り全ての生き物と仲良くしようとします。こうした感性を持って成長することができると今よりもっと上手に自然と共存できる能力を獲得してくれると思います。

私が見た時には卵は全部で11個あったのですが、カメムシは10匹しかいませんでした。どうしてだろうと子どもに聞くと「1匹は離れたところにいたからもう先に出かけたんだよ」と教えてくれました。数までちゃんと数えていたのにも驚きましたが、毎日細かく観察しているからこその気づきだと思います。

4歳児のすみれの子は育てていたメロンの葉をウリハムシに食べられてしまった時も、退治するのではなく、いろいろ調べて酢で逃がそうとしていました。「平和は子どもが作ってくれる」そんなことを感じた瞬間でした。